十三回忌 : ミーのお墓参りに谷中へ

12回目

昨日、2021.10/26はミーの命日でありまして、台東区谷中にありますミーが眠るお寺 : 妙泉寺に行って来ました。ミーが亡くなったのは2009年でしたので、あれから12年が経ちました。命日の日にしかお参りをする事が出来ず、ミーにはいつも申し訳無い気持ちでいます。

◯ 12年前のミーの事

谷中で眠るミーの事

一年に一度しか訪れる事の無い谷中の街でありますが、それでも12回目ともなりますと、そこは随分と見慣れた風景ともなります。首都高速の上野の出口からミーの眠る妙泉寺までの道順が、昨年より一変致しまして、今までとは違うルートで回らなければならなくなったのですが、昨日の場合、車のナビにまかせ初めて通る道順にて見知らぬ風景の中を進んでおりますと、遂には『ああ、ここに出るのか』と言った具合に車窓からは馴染みのある風景が目に飛び込んで来ました。

そしてミー。昨日もミーの御塔婆は祭壇の一番前にありまして、本当に僕達が来るのを待っていたかの様です。僕は、あの日。ミーの顔を見る事が怖くて静かに横たわるミーの白い後ろ姿しか見ていません。ミーの本当の姿カタチは知らずに今日まで来てしまっているのですが、それでも毎年ミーのお塔婆を見るにつけ、両手をきちんと揃えて座り、少し上目遣いでこちらを見上げるミーの姿に見えて仕方がありません。

昨晩、不思議な事がありました

毎回の事でありますが、後ろ髪を引かれる思いでミーの元を離れた昨日でありましたが、家に戻り不思議な事がありました。午後19 : 30頃、キッチンで妻が猫達に夕飯をあげていた時の事、突然お香を炊いた香りが立ち込めたとの事です。しかも、それは微かな香りでは無く、実にしっかりとした香りだったとの事。僕は離れた部屋で仕事をしておりまして、その時のお香の香りの事は全く知らないのですが、妻はてっきり、僕が大量のお香を炊いていたのだと、そう思ったそうです。

そんな話を聞かされてから1時間ほど経った僕の仕事部屋。動画の制作が終わり、その動画をPCに書き出していた時、突如、机の周辺からお香の香りがして来ました。しかも、その香りは、数時間前、ミーに手向けた際のお香の香りと同じでありまして、僕は直くに妻を呼んで二人でのその香りを確認しました。先ほど、キッチンに流れて来た香りと同じであると妻。そして時計を見ると、それは丁度、12年前、ミーが亡くなった時刻と同じでありました。

ミーが来てくれていたのだと思います。命の事ですとか、時間の隔たりの事ですとか、時空が遥かな事ですとか、そんな大きな意識の事に思いをめぐらせつつ、姿の見えないミーの事が、なんとも儚く、なんとも哀しく、なんとも愛おしく思えた昨晩でありました。

◯ 十三回忌 : 仏様となった故人が宇宙の生命そのものである「大日如来」とひとつになる日。