横浜 De-Sugosu #1

一年中のほぼ毎日を… 横浜で過ごす。

基本的に私の場合、一年中のほぼ毎日、横浜に居ります。少々特殊な仕事柄故、自宅のある横浜と会社のある川崎の往復が私の日常です。お盆や年末年始の長期の休暇の時なども、それこそ、この数年と云うもの、気がつけば全く横浜市中区から外には出なかった云う事が幾度かありまして、とにかくずっと横浜に居ります。

若い頃から『横浜』と云う言葉の響きにはそれなりの憧れはありましたが、私は東京生まれの埼玉育ち。親の系統はもちろんの事、親戚筋を辿ってみた所で、別段、横浜に繋がりのある人物は誰一人としておりません。そんな私が横浜に来て早10年。流れ流れ辿り着いた感のあるこの街でありまして、初めの2〜3年の間はどうにも流浪の感じや、所謂流れ者であると云う劣等感の様なモノが否めませんでしたが、それでもやっと最近、慣れてきた様な気がしています。

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そもそも、私がこの街に引っ越してきた最大の理由と云えば、それは、その当時共に暮らしていた溺愛をする二匹の猫 ( 現在は、四匹の猫と共に暮らしております ) の為に、少しでも彼と彼女が快適に暮らせる空間=可能な限り広いスペースと、そして何よりも陽当たりの良い家、あるいはマンション / もちろん通勤圏内 : を探していた所、たまたま現在住んでいるマンションの一室が見つかりまして、そんな訳で横浜中華街の外れに越して来ました。

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そして、いざこの街に住んでみますと、何ともディープであり且つ魅惑的である事に驚きまして。。。文明開化の明治以降、この地で綴られた様々な歴史の記憶がこの街のあちらこちらに刻み込まれており、それが今でも確実に息づいています。そして、そう感じてしまう所の理由を上手く説明する事は出来無いのですが、街全体、そしてその至る所の風景が、まるでオールドのレンズを通して見るが如くでありまして、どうにも常に滲んでいる様に感じられて仕方ありません。

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写真を撮る事は、やはり好きですので、それこそ、日本各地の名所や名刹、時間さえあれば海外にだって出向いて写真を撮る事も厭わないと思うのですが、冒頭申し上げました「一年中のほぼ毎日を横浜で過ごす」と云う事の本当の理由は、勿論、我が家のお姫様達の事がその大きな理由ではありますが、もしかしたら、その 『横浜の滲み』と云うモノに、私自身がすっかり魅了されてしまったからなのかも知れません。

[ 使用機材 ]
カメラ : Leica M / レンズ : 主にAPO-Summicron 50mm F2.0 ASPH.